2019/7/1

MMSモービルマッピングシステム

MMS(モービルマッピングシステム)とは、走行しながら建物・道路の形状・標識・ガードレール路面文字・マンホール等の道路周辺の3次元位置情報を高精度で効率的に取得することを可能にした、移動式高精度3次元計測システムです。

主な機器の説明

各部の名称1
各部の名称1
各部の名称2
各部の名称2

GNSSアンテナ

MMS車両の位置を解析する為に必要な要素の一つで位置を測ります。不自然な表記と感じられたと思いますが、衛星信号のみでは位置の特定を行いません。後に登場する「IMU」や「オドメトリ」、詳しい紹介はございませんが「電子基準点」の情報を解析ソフトで解析した結果が得られた位置となります。

IMU

MMS車両の位置を解析する為に必要な要素の一つで姿勢を測ります。急加速や急ハンドルは自己車両位置の特定に悪い影響を与える為、ドライバーの腕の見せ所となります。

オドメトリ

MMS車両の位置を解析する為に必要要素の一つで距離を知る為の機器です。段差でタイヤを浮かすことで起こるタイヤの空転やスリップな等を起こすと正しく距離を測る事が出来ないため、ドライバーの腕の見せ所となります。

GNSS、IMU、オドメトリは時刻と位置に関するデータを出力




 

カメラ

左前、右前、左の3方向の現況を撮影する機器です。任意の時間(秒)または距離(m)間隔での撮影設定が出来ます。例えば短い間隔での撮影を希望される場合、速度を落とすことで撮影が可能です。

全方位カメラ

360°の景観写真を撮影するための機器です。レーザースキャナーは走査線上に障害物が存在した場合、その奥の地物を捉えることが出来ませんが、このカメラで異なる視点から地物を確認出来る可能性があります。

ラインカメラ

弊社MMSは日本でも数少ないラインカメラ搭載型MMSを採用しています。1ピクセル1mm、路面を4m幅で撮影します。後処理の都合上1ピクセル1mmとしておりますが、ラインカメラそのものは1ピクセル1mmより細かく撮影する事も可能です。
 

カメラ・全方位カメラはjpg形式の画像データ
ラインカメラはbmp形式の画像データで出力




 

標準レーザー

空間を読み取るための機器です。このレーザースキャナが読み取った点の集まりと位置情報を重ねて、3次元の空間を生み出します。標準レーザーは高精度レーザーと異なり扇状にレーザー照射する為、前方の上方向と下方向の2台で構成されています。

高精度レーザー

空間を読み取るための機器です。このレーザースキャナが読み取った点の集まりと位置情報を重ねて、3次元の空間を生み出します。高精度レーザーは1台で上から下まで円を描くようにレーザーを照射して360°の空間情報を読み取ります。

標準・高精度レーザーはlas形式やcsv形式の点群データで出力




 

外形寸法(MMS天板および計測機材搭載時)

MMS外形寸法
MMS外形寸法

仕事の流れ


打ち合わせ

施工箇所の確認
 

計測

モービルマッピングシステムを使用して計測
 

解析

・自己車両の位置や姿勢を解析
・3次元の点群データを生成
・写真を撮影した場所や向きの決定
 
加工 ・点群の合成と不要物の除去
・TIN(不規則三角網)の生成
・メッシュデータの生成
・その他:写真や点群データ情報を用途に合わせて資料作成します。(要相談)
 

納品

指定された記録媒体にて資料・データを納品

実例紹介

レーザー測定装置とカメラにより、カラー化されたリアリティの高い3次元空間を生成します。

標準レーザーで取得した点群(反射強度表示)
標準レーザーで取得した点群(反射強度表示)
高密度レーザーで取得した点群(反射強度表示)
高密度レーザーで取得した点群(反射強度表示)
標準カメラの情報からカラーされた標準レーザー点群
標準カメラの情報からカラーされた標準レーザー点群
標準カメラの情報からカラー化された高密度レーザー点群
標準カメラの情報からカラー化された高密度レーザー点群

※上記はWing Earthを使用しています。
 

高密度レーザーと標準レーザーを比較すると、高密度レーザーの方が歩車道ブロックのエッジや白線、地物など様々な部分でより明確に空間を捉えています。
またディテールを持った点群をカラー化することでより視覚的かつ直感的に空間内の物体を読み解くことができます。

MMS-X Viewerによる表示
MMS-X Viewerによる表示

※写真で使用したWing EarthおよびMMS-X Viewerはアイサンテクノロジー株式会社様提供のソフトです。
 

担当スタッフ:森 賢一

森 賢一
森 賢一
MMSのデータを様々な分野で活躍させたい

私は大学を卒業してからの15年間は、固定通信や移動通信に関わる販売や保守の仕事に就いていました。訪問先に対しても、片道2時間〜3時間かかる距離を毎日のように会いに行くのは、実に大変なことでした。通信の技術を利用することで離れている人とのコミュニケーションが、通話やビデオ通話、ホームページやSNSなどの様々な形で身近で気軽にすることができる...今では当たり前のように生活に溶け込んだこの不思議な技術に興味が湧いたからです。
 

モリテックでは、導入予定だったMMSとモリテックの測量を繋ぐ人材を求められていました。私は測量の経験は全くありませんでしたが、パソコンの操作はできたので、今いるスタッフと相互に助け合えば何とかなるのではないかという思いで入社することになりました。

モリテックのMMSは、競合他社様と比べれば始まったばかりの成長途中で、情報の加工までを行った完成品を販売するというより、MMSの計測結果という部品を販売している様な状況です。
MMSの出力データは主に走行データ、写真データ、点群データから構成されていますが、周りの技術が成長、進化することで、今まで無かったものを表現し作り出す可能性も秘めています。

弊社だけでは出来ることが限られていますが、計測後のデータを活用する技術を持たれている会社様や3次元空間を作成するための基礎となるデータを求められている会社様など業種を問わずにMMSをご利用頂ければと考えております。
 

 

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